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韓国棋院のランキング制度
日時: 2009/03/01 09:20
名前: 囲碁データベース

韓国棋院のランキング制度を詳しく知りたいのですが…。
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RE:韓国棋院のランキング制度 ( No.1 )
日時: 2009/03/01 09:20
名前: 囲碁データベース

新しい囲碁レーティング制度

韓国棋院は 2009年 1月から統計学に根拠した新しいレーティング制度を取り入れて実施することに決めた. この文でどうして新しいレーティング制度が必要なのか, 新しい制度の原理は何か, 新しい制度をどんなに適用して行くはずか, 新しい制度の長所は何か, などを論議することで新しい制度を理解するのにお手助けになろうとする.

1. どうして新しい制度が必要なのか?

韓国棋院は2005年にランキング制度を実施した。中国は1997年から実施しているから、中国に8年遅れで遅れた感はあるが実施にこぎつけた。始めた時には一部棋士たちの反対もあったが, 数年が経過してランキング制度は定着し、改善していった。実施後もランキング委員会はさまざまな批判を謙虚に受けとめランキング制度を何回か改正した。特に 2008年1月に改正した現制度は過去のランキング制度よりずっと改善している。

しかしまだ何種類かの問題が残った。問題の諸元はランキング委員会の過ちではなく現在適用しているランキング制度に残るボーナス制度が持つ根本的な影響からだった。ランキング委員会はこの問題に気付きより良い方法がないか苦心した。西洋諺にある“故障しなかったら直さない”は現在のランキング制度が問題がなければ旧態依然でよいとする考えだ。委員会から現制度のさまざまな問題点を率直に先に指摘する事にしよう。新しい制度が採択された後にはこれが現制度になるので、改訂以前の制度を既存の制度と呼ぼう。

第一に, 既存のランキング制度は後追いの制度だ。例えば, 睦鎭碩は2007年に最多勝をあげたが, 崔哲瀚はスランプに陷って2007年の成績はあまり良くなかったが, 2007年7月まで崔哲瀚は3位を維持した。その後にだんだん序列が下げ12月に6位になったが 睦鎭碩等級ランクでは2007年は始終崔哲瀚の後塵を拝した。12月入ってやっと崔哲瀚に追い付いた。2008年に入ると反対に睦鎭碩の成績があまり良くなくて (2008年 11月末までの勝率は 65%), 崔哲瀚は 76%で最高の勝率を出しているのに, 2008年12月の崔哲瀚のランキングは9位で睦鎭碩のランキングは4位だった。崔哲瀚は2007年に国手戦で準優勝して農心辛ラーメン盃本選に上がるなどの戦果をあげたが 2008年には勝率が58%だったが、睦鎭碩の2008年11月のランキングは 5位で 12月は8位だった. 言い替えれば, 2008年に入って 11ヶ月が経ったのに 2007年に囲碁をよく打った棋士たちの点数が高くて, 2008年に囲碁をよく打つ棋士たちの点数は低い. 既存のランキング制度は現在誰がよく打っているかを言うのではなく過去に誰がよく打ったのかを言って後の祭りを打っている. こんな問題を改めるために 2008年 1月からレーティング算定基準期間を 2年から 1年で縮めたのにこんな事がどうして起こるか? それは既存のボーナス制では棋戦が終わった後こそ 8強, 4強, 準優勝, 優勝, などのボーナス点数を与えるから一棋戦で囲碁をよく打つ時と棋戦が終わってボーナス点数をもらうまで約 6ヶ月の時差があって, また算定期間を一年を与えることで, 囲碁をよく打つ時からボーナス点数が消滅するまで 1年 6ヶ月頃かかるわけだ.

第二, 既存のランキング制度は囲碁実力を直接測定するのではなく棋戦というプリスムを通じて測定している. 棋戦の結果にしたがって点数を計算するからだ. 囲碁をよく打つということは勝率が良いということを意味して特に実力が良い棋士を相手で良い勝率を出せばとてもよく打つと言える. 一棋士が囲碁をよく打てばその結果で棋戦で良い成績を出して優勝をしてするのに, 既存のボーナス制度は勝率によって直接成績を測定するのではなく毎棋戦での成績にしたがって囲碁ランキングを付ける. それで多くの棋戦であまり成績が出す事ができない棋士が一棋戦で成績が良くて 8強や 4強に上がるとボーナス点数をもらって全般的に勝率が高い棋士よりランキングが高く出る.

第三, ランキング点数と実力差が何らの相関関係がない. 上位圏の棋士たちは 8強, 4強, 準優勝, 優勝, などのボーナス点数を分厚く受ける機会があるから上位棋士たちの間の点数は多く、一方こんなボーナスをもらう機会が珍しい 20位以下の棋士たちの間の点数は比較的少ない. 例えば, 2008年 12月の李世石と睦鎭碩の点数はそれぞれ 14,674と 12,530で差が 2,144点, 25位のギムスングゼは 10,645点で 50位の棋士は 10,339点で点数差がわずか 306点だ. 上位の棋士たちの間の点数差が下位の棋士たちの約 7倍なのだ。それなら李世石と睦鎭碩の実力差がギムスングゼと50位の棋士の実力差の 7倍なのかというと そうではない. 一月の間の点数変動の幅を見ても上位棋士たちの物は非常に大きい。一方に中位圏棋士たちの物は小さい. 例えば, 姜東潤の点数が 12月に立ち入りながら 420点が立ち上がって 4位から 3位に上がったが, もし 50位の棋士の点数が 420点が上がったら彼の序列は 23位に一挙に上がるでしょう.

第四, ランキング点数が囲碁の勝負以外の要素に寄り掛かる. 棋戦の数が減れば対局数によるボーナス点数と棋戦の 8強以上に上がる時受けるボーナス点数をもらう機会が減って棋士たちの点数が全般的に減るでしょう. 反対に棋戦の数が多くなれば棋士たちの点数が全般的に上がるでしょう. また賞金制を取り入れて賞金にもらう機会が少なくなった下位棋士たちが棋戦に参加する頻度が減るようになれば彼らは対局ボーナスをもらう機会が減って実力が下がっていないのに点数が減るようになっている. このような理由で一年の点数と次の年の点数または何年後の点数を比べることができなくなる. それで棋士ひとりひとりがランキング点数を持って実力が減っているのか増えているのか見積ることができない. また韓国棋院所属棋士たちの平均実力が上がっているのか下がっているのか見積ることもできない.

第五, 既存のランキング点数はその時その時の序列を付けるための数字であってその以外の意味があまりない. 李世石と睦鎭碩の点数差が 2,144点なら, それを根拠して李世石が睦鎭碩と対局する時に李世石の勝率がいくら位なると推算することができるか? それはできない. ギムスングゼと50位の棋士の点数差が 306点なのに, この点数差に根拠して二人の間の勝率を見当をつけることができるか? それはできない. このようにランキング点数が意味ある測定ではないのでランキング点数を分析して意味ある結論を下すことができない.

このような問題点はボーナス制度の根本的な影響からなので既存の制度を改善して簡単に解決することができる問題ではない. 大部分の棋戦が一年に一度ずつ開かれるから, 手遅れになってから話すことを防止するためにボーナス点数の消滅期間を 1年より短くすることができない. ボーナス点数が任意的な要素があるのに, ランキング点数に意味を付与することができるようにする方法もない. また棋戦の結果にボーナス制度が寄り掛かるから棋戦の増減のような勝負外的要素に影響を受けることを阻む方法がない. 特にこれから賞金制が導入すれば棋戦の形態がたくさん変わるようになるはずだが, 既存のランキング制度をそこに合わせて改正して行く作業はたやすい事ではないだろう.

このような問題点を悟ってランキング委員会は 2008年初から筆者と交信しながら新しい方法を論議したし, 5月には筆者が直接韓国棋院を訪問してランキング委員会に会って統計的レーティング方法について論議した. その後に相互交信を通じて新しい制度の詳細事項を調律した.

2. 統計的レーティング制度の原理

前述した既存ランキング制度の問題点を解消することができる方法があるか? 長く間西洋将棋(チェス)に適用して来た統計的レーティング方法を取り入れるのだ. 英語で rankという単語は動詞として書く時に “順位を付ける”と言う意味で、rate という単語は動詞として “点数を付ける, 評価する, 等級を付ける”と言うなどの意味があるので、レーティング制度という用語がランキング制度という用語よりもっと包括的。英語ではレーティングシステム(rating system)という用語が普遍的に使われるので, 既存のランキング制度を指称する時外には, この文でレーティング制度という用語を書く事にする. (また囲碁用語で rankを名詞に書けば段級を称えて rank systemは段級制度を称える.)

統計的レーティング制度はボーナス制度と根本的に違う概念で出発する. 点数制度を取り入れれば実力が高い選手に高い点数を与えることが普遍的だ. 実力が高いということは勝率が高いということを意味するので二人の棋士の間の点数差を持ってこれら二人が対局する時に勝率がどうなるはずなのかを予測することができると合理的レーティング制度と言える. Aという選手がBという選手より 100点高ければAの勝つ確率がいくらと言えなくてはならない, Aより点数が高いから勝率が 50%より高いと言えなければまともなレーティング制度ではない. もし 200点が高ければ期待する勝率がいくらになるか? こんな質問に答えなければならない. 言い替えれば, 勝つ確率または勝率期待するのを二人の棋士の間の点数差の関数で表示しなければならない. このような関数を求めることができるか? あったらどんなしてすか?

囲碁では置き石制度があるので伝統的に段級制度を取り入れて置き石の数を決めて来たから別にレーティングを付ける必要を最近まで感じることができなかった. しかし置き石の制度がないチェスではトーナメントの組合せを実力によって編成するために実力をはかる手段としてレーティング制度を早くから使って来た. アメリカチェス連盟は伝統的に使って来たレーティング制度に不合理な要素があることを悟って, 1959年にElo博士に合理的なレーティング制度を創案するように提案した. アルパド一Elo(Arpad Elo; 1903-1992) 博士は物理学者だったが同時に, 1935-61年の間にウィスカンシン州チャンピオンを何回も獲得したことがあるチェス選手だった. アメリカチェス連盟はElo博士が創案した “Eloレーティング制度”を 1960年から使って来たし, この制度の優秀性を悟った世界チェス連盟でも 1970年からEloレーティング制度を使って来た. その後に世界多くの国のチェス団体でElo制度を使って来たし, アメリカの囲碁協会とヨーロッパ囲碁連盟でもこの制度を使って来た. この制度はチェスや囲碁だけでなく二人または二つのチームが直接勝敗を競うすべての競技に適用することができるから, アメリカピンポン協会とアメリカスクラブル協会でも使って, このごろは多くのコンピューターゲームサイトで使っている. (スクラブルは小さな切れに書かれたアルファベットを使ってスクラブル版に単語を作って点数を獲得して行く競技だ.)

Elo博士は測定理論に根拠して統計的レーティング制度を作るために次の二つの仮定を作った. 第一, 一選手が個個の試合で発揮する成績は平均点数を中心にした正規分布だ. 選手の精神状態, 健康状態, 気持ち, バイオリズム, などの要素にしたがって試合で発揮する成績が平均より高い時もあり低い時もある。その分布は正規分布になるはずだという仮定に異議を唱えることはできない. 第二, 正規分布の標準偏差は毎選手ごとに同じだ. この仮定に対しても異議を唱えることができない. どんな選手は大体的に倦まず弛まなくて成績が比較的ぶれず実力分布の標準偏差が小さいだろうし, どんな選手は起伏が甚だしくて標準偏差が大きいと見当をつけることができる. しかしこの二番目仮定を受け入れると勝率期待値関数を導出することができる. この二つの仮定を受け入れれば勝率期待値関数を導出することは単純に数学問題になる.

Elo博士が元々導出した勝率期待値関数は誤差関数を含んで計算するので非常に複雑だ. それでポータブル電卓もなくてコンピューターが広く普及されなかったその時代にElo博士が勝率期待値関数の値段をコンピューターで計算した結果を表を作ってアメリカ囲碁連盟の各地域のトーナメント進行者たちに分配した. しかしその後に元々の勝率期待値関数より計算しやすいが元々の勝率期待値関数とほとんど同じな値段を与える関数を見つけてその改定された勝率期待値関数を使っている. この関数は次のように現わすのに, 科学用携帯電卓で計算することができる.

E(d)=1/(1+10のa乗)   a乗=-d/2s

ここで Eは点数が d高い選手が勝つ確率または勝率期待値で, sは実力分布の標準偏差を現わす. 標準偏差 sの値によって選手たちの間の点数の間隔が決まって点数分布の範囲を決めれば点数のスケールが決まる. もし点数差 dが負数なら点数が低い選手の勝率期待するのを現わす.

アメリカチェス連盟では標準偏差sを 200にして最高手の点数が約 2800点になるように決めてレーティング制度を作った. 韓国棋院のランキング委員会では標準偏差sを 400点にして最高手の点数が約 9600点になるように決めた. それでは勝率期待値関数は次のように現わされる.

E(d)=1/(1+10のa乗)   a乗=-d/800 (公式1)

点数分布を既存のランキング制度の点数に似ている分布を持つようにしない理由は現在の桁数字が5桁数字で憶えやすいので棋士たちや囲碁ファンがレーティング点数を易しく憶えることができるようにするためだ. 特に上位棋士たちの点数は 9000点以上なので共通の最初の数字を抜いて3つの数を憶えれば良い.

勝率期待値関数が決まれば二人の選手の間の点数差に根拠してその二人の間の勝率を予測することができるが, 反対に実際戦績を根拠して点数を計算することもできる. 公式1に慣れない場合にも表1に 20点間隔で計算した勝率期待値を見ればこれがどんな関数なのかを理解ことができる.

表1:点数と勝率期待値 (%)

期待値点数差勝率期待値点数差勝率期待値点数差勝率
050.030070.360084.9
2051.432071.562085.6
4052.934072.764086.3
6054.336073.866087.0
8055.738074.968087.6
10057.140076.070088.2
12058.542077.072088.8
14059.944078.074089.4
16061.346079.076089.9
18062.748079.978090.4
20064.050080.880090.9
22065.352081.782091.4
24066.654082.684091.8
26067.956083.486092.2
28069.158084.188092.6


一応すべての選手たちの点数が決まれば、その次からは新しい試合の結果によって点数を調整して行かなければならないでしょう. Elo博士が定めた対局の結果による点数調整公式は次のようだ.

調整される点数 = (対局成績 - 勝率期待値) x (比例定数 k) (公式2)

ここで対局成績は勝った時が 1で負けた時は 0で, xは掛け算だ. また比例定数kは一棋士が一局に勝った場合とその局を負けた場合の点数差から生まれる対局の値打ちと見られる.

この公式の特徴を何種類もよく見よう. 第一, 一対局で勝った選手が得る点数と負けた選手の失う点数が同じだ. 例えば, 選手 Aと選手 Bが対局した時に Aの勝率期待値を 60%と仮定しよう. 選手 A が得る点数は (1-0.6) × k, すなわち 0.4 × kだ. 選手 Bの対局成績は 0で勝率期待値は 0.4なので彼の点数変化は -0.4 × kだ. だからElo制度の点数調整は一種の迎合競技(zero-sum game)だ. 第二, 相手の点数が自分の点数より高い棋士から勝った時に得る点数が大きくて負けた時に失う点数は小さい. 反対に相手の点数が自分の点数より低い棋士から勝った時に得る点数は低く, 負けた時に失う点数は大きい. 第三, 対局結果によって二人の対局者の間に点数が行き交うから対局をしない人には影響がない. したがって制限棋戦をレーティング計算に含めても制限棋戦なので出場することができない選手たちに不利益がない. (ランキング委員会では制限棋戦を含まないことにしたが, これから含む事にしても易しく直すことができる事項だ.) これから賞金制を取り入れれば多くの棋戦の差し引いた棋戦になるとか, 賞金にもらう確率が低いと思って下位棋士たちが自発的に参加しなくなる場合が生ずるはずだが, こんな場合に統計的レーティング制度ではどの棋戦に参加しなかったとレーティング点数に不利益がない. したがってこの問題も自然的に解決される. また対局数が多くて負担を感じる上位棋士が棋戦を選んで参加しても不利益がない.

一ヶ月間に多くの対局をした時に, 総点数変化を公式 2から次のように表示することができる.

すべて調整する点数 =(勝った対局数 − 勝率期待値の合計) x (比例定数 k)

対局成績が勝った時が 1で負けた時が 0なのでこれを皆合わせたのが勝った対局の数がになる. ここで勝率期待値は各対局相手の点数にしたがって公式1によって計算する. この公式で見るように勝った対局数が勝率期待値の合計より大きければ点数が上がってそれより小さければ点数が下がる. もし一選手が自分より平均的に実力が低い選手たちと 10枚の対局をしたとして, 平均勝率期待値を 0.7としよう. この場合に 10局中 6局を勝ったら, 勝率期待値の合計は 7(0.7x10), 勝った対局数は 6なので k位点数を失う. もし七局を勝ったら, 期待しただけ勝ったので点数変化がない.

このように一棋士が一ヶ月間の成績が期待よりよければ点数が上がって期待より悪るければ点数が下がる. それで棋士たちの点数が概して棋士たちの成績を反映するようになる. 実力が上がる選手の点数はますます上がるようになって実力がそのままある選手の点数は平均値段の近所で毎月少しずつ上下するようになる.

対局の大切さによって加重値を取り入れることもできる。この場合、公式2を勝った時と負けた時に分けてちょっと修正する必要がある.

勝者の調整される点数 = (1-勝率期待値) x (比例定数 k) x (加重値) (公式2a)
敗者の調整される点数 = (0-勝率期待値) x (比例定数 k) x (加重値) + アルファ (公式2b)

ここでアルファは負けた人に与える一種の慰労点数で, これは次に言うデフレーションを防止するためのものだ.

ある団体の選手たちの実力が平均的に停滞されていれば公式2の点数調整公式を使っても構わないが, 実力が上がっている選手たちがいれば, これらの点数が上がることで他の選手たちの点数を奪う. それで他の選手たちが実力は減っても点数を奪われてますます点数が下がるようになる. これを点数のデフレーションだと言うが, アメリカチェス協会でEloレーティング制度を初めて取り入れる時にデフレーションを予想することができなかったが、その後これを防止するためのさまざまな方案を用意した.

ヨーロッパ囲碁連盟では負けた対局にアルファを加えてデフレーションを防止している. アルファの値を非常に小さく取っても毎対局ごとに少しずつの点数が導入するのでこれが集められてデフレーションを防止する役目をする. 韓国棋院の新しい制度でもこの公式を使ってデフレーションを防止する事にした. この慰労点数の大きさは実際資料を分析して決めなければならない. 筆者は2000年から 2007年末までの戦績を分析してアルファ値段を0.8にした方が良いことを見つけた.

ここで kの値段をとても大きく取れば点数の変動幅が大きくなって点数の安全性が低くなる。一方に小さすぎるようにすると実力の上がると点数は選手たちの実力変化をまともに付いて行くことができなくなる. どれが適正な k値段かは実際資料を分析して研究して決めなければならない. 分析結果によれば加重値を3等級棋戦の予選=1と決めた時に, k 値段を 14と決めるのが適切だ.

表2:加重値
棋戦等級予選本戦決勝戦(挑戦手合)
1等級棋戦2.02.53.0
2等級棋戦1.52.32.5
3等級棋戦1.01.52.0

ところが, 新たに入段して入って来るニューフェースたちの点数をどんなに付けようかと言う問題がある. ここでそれを詳しく説明しないで手短に言ってしまおう. ニューフェースたちの対局数が十分なまで臨時点数を付与する。これは相手対局者の点数増減を計算するのに必要な値段だ. ニューフェースの対局数字が 4以下の場合, 5から 9以下の場合, 10以上から 30未満までの場合の三種類で分けてそれぞれ異なる公式を使って臨時点数を計算する. ニューフェースの対局数価 30が過ぎた場合には点数が信じられると思ってその次からは上の三つの公式を使って正常に計算する. またニューフェースは入段以後 30局以上を打った時にだけ順位発表に含まれる. 国際棋戦に参加する海外棋士たちのレーティングも 30局以上対局た場合にはニューフェースたちの場合と同じ方法で臨時点数を計算する。36ヶ月の間に 30局以上を対局した記録がある海外棋士の場合には上の点数調整公式を使って点数を調整して行く.

3. 新しい制度の適用

新しいレーティング制度では毎対局ごとに点数の増減が計算されるので点数がどんなに上り下りするのかが非常に透明だ. 点数変化を公式 1, 2aと 2bを使って何種類が例題計算して見よう.

第一, 点数が 9200点の選手 Aが点数が 9020点の選手 Bと加重値が 1点での対局で勝ったとしよう. 点数が 180点が高い Aの勝率期待値は表1によれば 62.7%, すなわち 0.627だ. 二人の対局者の勝率期待値を合わせれば 1なので Bの勝率期待値は 0.373だ. これら数字と k 値段 14を公式 2aと 2bに代入すれば二人の選手の調整される点数は次のようだ.

Aの調整される点数 = (1-0.627) x 14 x 1 = 0.373 x 14 = 5.2
Bの調整される点数 = (0-0.373) x 14 x 1 + 0.8 = -5.2+0.8 = -4.4

ここでデフレーションを防止するためのアルファ値段 0.8がなければ勝者が得る点数と敗者が失う点数の大きさがまったく同じだ.

第二, 選手 Aが点数が 9500点の選手 Cと加重値 1点の対局で Aが勝ったとしよう. 表1によれば点数が 300点が高い Cの勝率期待値は 0.703で, したがって Aの勝率期待値は 0.297になる.

Aの調整される点数 = (1-0.297) x 14 x 1 = 0.703 x 14 = 9.8
Cの調整される点数 = (0-0.703) x 14 x 1 + 0.8 = -9.0

点数が同じ選手同士が打ったら, 勝者が k値段の半分である 7点を得るようになるのに, 選手 Aが自分より点数が高い Cに勝った時はこれより大きい 9.8点を得たし, 点数が低い Bに勝った時は 7より小さな 5.2点を得た.

第三, Aが点数が 9450点である選手 Dに加重値 1点での対局に負けたと仮定しよう. この時に Dの点数が 250点が高いので, 240点の高い時の勝率期待値 0.666と 260点の高い時の 0.679の中間値段を取って Dの勝率期待するのを 0.6725とすることができる. この値段を代入すれば, 点数調整は次のようだ.

Dの調整される点数 = (1-0.6725) x 14 x 1 = 4.6
Aの調整される点数 = (0-0.3275) x 14 x 1 + 0.8 = -4.6 +0.8 = -3.8

二人の間の点数差が大きいので勝者である Dの得る点数が小さくて敗者である Aが失う点数も小さい. もしこの対局で Aが勝ったら 9.4点を得たはずだ.

一般的に表1を利用して任意の点数差に対する勝率期待するのを計算する方法は次のようだ. 点数差が 153点としよう. 表1によれば 140点の勝率期待値と 160点の勝率期待値の差が 0.014なので 20点間隔で 153が 140点より 13点が高いので 0.014 掛け算13 割る 20をしてその結果が 0.009のにこれを 140点の勝率期待値 0.599に加えれば 0.608になる. しかし大まかに 140点の勝率期待値と 160点の勝率期待値の平均を取れば 0.606になるのに, この値段を使っても点数変化は小数点の下でばかり差があるから 10点間隔で勝率期待するのを計算しても凡その点数変化が分かるには差し支えがない.

このように毎大局ごとには得る点数と失う点数は多くないが加重値が 1より大きければそこに比例して点数の増減幅が大きくなって, 一ヶ月間に多くの対局があるのでたくさん勝てば何十点も上がることができるし、たくさん負ければ何十点も下がることができる.

新しいレーティング制度を韓国棋院に取り入れるために 2000年 1月から現在までの韓国棋院の公式対局資料を供給してもらい筆者がレーティングを計算してその結果を分析して検討研究してまたその結果をランキング委員たちと討議して詳細事項を決めた. 先に 2000年度の戦績に根拠してレーティングを計算した後にそれを 2001年 1月のレーティングにしてその次からは毎月レーティングを点数調整公式を使って計算して来た. このように 2000年度から計算を始めた理由は k 値段とアルファ値段を適切に計算するためだ. 特にアルファ値はデフレーションを防止するためのものなので多年の戦績を分析すると正確に決めることができる. また対局の頻度が高くないシニア棋士たちと海外棋士たちのレーティングを正確に計算するためにも多年の資料を分析する必要がある. なおかつ新人棋士たちの実力がどんなに増加しているのか研究するために多年の資料を分析する必要がある. (次に掲載された “囲碁実力と年の相関性”という筆者の文を参照)

このように去る 9年間の資料を分析して取り入れた制度なので、もう 9年の経験を持って始めることと同じで試行錯誤を経らないで、はじめからまともにできた制度を始めることができる. それに去る 50年近くこの制度を運営して来たチェスレーティング制度を研究した論文たちとヨーロッパ囲碁連盟で実施するレーティング制度を研究して参照したのでもう多い経験に根拠している制度だ.

前にも話したように統計的レーティング制度はボーナス制度と全然違った概念で出発したことで, ボーナス制度の短所たちをとり除くために取り入れた制度なので既存のボーナス制度の点数や順位と比べて新しい制度の妥当性を検証しようと思うことは誤った発想だ. 新しい制度が客観的に妥当性があるのかに根拠して評価しなければならない. このように全然違った概念に根拠した二つの制度だが 2008年 11月の 50位までの名簿を比べるとその中に 46人が共通的なことを見つけて, 12月にも 46人の共通的だ. これは既存の制度と新しい制度の似たり寄ったりな点があることを現わす.

スナップショットで 2008年 12月のレーティング点数を比べる代りに 3位から 7位までの 2年の間のレーティング変化を検討して見よう. 図1で見れば, 2007年 6月から 11月にわたって崔哲瀚の点数が早く下がったことを見られるのに, 6月 1日から 11月末の間に 15勝 27敗(勝率 36%)の低調な記録を出した. 彼は 2008年初に最低点に至った後に 2008年 4月と 5月に 15勝 3敗(勝率 83%)といい成績を出して点数がたくさん上がって 6月には睦鎭碩とほとんど同じな点数をつけた. このように戦績によって点数が直ちに変わる. その後でも漸進的に上がって 11月には朴永訓, 睦鎭碩と似ている点数に至った. このように新しい制度は崔哲瀚の成績変化を第早く反映している. 睦鎭碩は 2007年に最多勝記録を立てたが, 睦鎭碩が崔哲瀚をしのぎ始めたのが 2007年 8月で既存の制度で 12月にはしのいだより早くて, 2008年に崔哲瀚がスランプで回復した時にもう 6月に崔哲瀚が睦鎭碩と似ている点数を持つようになったが, 既存の制度ではまだ睦鎭碩の点数が崔哲瀚の点数よりずいぶん高い.

姜東潤が 2008年に入ってマインドスポーツオリンピックで金メダルを取ったし国手戦の挑戦期とバッカス盃天元戦の決勝に上がってそれぞれ初局を李世石に勝ったし, 農心辛ラーメン盃で 5連勝をおさめるなどの旭日昇天の勢いを見せている. 統計的レーティング制度では彼のレーティングがもう 2007年 11月に3位に上がったが, 彼がその年 6月初で 10月末の間に 37勝 8敗(勝率 82%)の戦績をあげたからだ. その後に朴永訓と 3位競争をしている途中朴永訓の低調で 2008年 7月からは確固に 3位に位置づけた. ところで既存の制度は 2008年 12月に立ち入ると彼のレーティングが 3位と認めている. 姜東潤は 2007年 11月初から 2008年 8月末の間に 48勝 20敗で 71%の勝率をあげて自分の上がった点数を維持している途中 2008年 9, 10, 11月に 17勝 3敗で 85%の勝率をあげて点数がまた上がった. 既存の制度が後の祭りを表わしているのに, 以上で見るように新しい制度はこれをよく解決していることを分かる.

図1. 2007年1月〜2008年12月までの2年のレーティング点数変化


この図で彼らの点数が 2年の間に上がったことを見られる。平均点数が 176点が上がった. 彼らがまだ若くて実力が上がっているからだ. (図2で見るように, 若い中位圏棋士である濃い冬葵とベズンフィの点数が増えないことと比べる時に彼らの点数増加は実力が上がるからだ.) 特に姜東潤は 2年の間に 300点近くも増えた. 崔哲瀚はスランプを経ったが 2年前の点数を回復した. しかし他人達がすべて向上したので彼は 2年前にはこのグループで点数が一番高かったが今は一番低い. またこの図から彼らの順位が躍動的に変わることを見られる.

新しいレーティング制度で既存の制度でより順位がたくさん下がる棋士で崔原踊がある. 絵 2で統計的レーティングが彼に似ている棋士たちの 2008年のレーティング変化と比べて見よう. 崔原踊は 2008年 1月に 8戦全勝をして点数がたくさん上がったがその後では特別に成績を出すことができなくて点数が停滞した. 彼が韓国囲碁リーグに選抜されたし、名人戦の本選に上がったが韓国囲碁リーグで 4勝 10敗の成績を出したし, 名人戦本選リーグで 2勝 7敗の成績を出して不振だった. また新しい制度では本選に上がったことに対するボーナス点数がない. 過去のランキング制度では対局ボーナス 25点ずつもらうから一度韓国囲碁リーグに選ばれれば富益富現象でずっと有利な立場にいるようになるという批判があった. このような批判に応じて 2008年 1月から対局ボーナス点数を 25点から 5点で減らしたが韓国囲碁リーグで 14局の対局をすればまだ 70点のボーナスをもらうようになる. 新しい統計的レーティング制度では対局に対するボーナス点数がないから韓国囲碁リーグに選ばれたと特別に点数維持に利点がない. 韓国囲碁リーグで良い成績を出すことができなければむしろ点数が落ちるようになる.

図 2. 中位圏棋士たちの 2008年の点数変化


この絵で他の棋士たちは点数が停滞して獲得する点がないのに, 濃い市営が 6月以後に点数がたくさん上がったことを見られる. 彼は 6月初から 11月末までに 14勝 3敗(勝率 82%)を記録しているし, その中には三星火災盃本選 2回戦で古力に勝利したことを含む. このように良い成績を出せば点数がすぐところで上がるのが統計的レーティング制度の長所だ.

4. 結論

何の制度だとか新しい制度を取り入れれば, 今すぐ不利益を受ける人がいる. しかしそれがどんな特定人を不公平に扱うから生じたのではなくて妥当な原則に根拠したことならそのまま受け入れた方が良い. 今はどの特定人に不利なようだが, 制度が変われば有利になることもできる. 1年前にこの制度を採択したら, 睦鎭碩に一時的に有利だったろって崔哲瀚に一時的に不利だったろう. しかし今実施するから崔哲瀚に一時的に有利で睦鎭碩に一時的に不利になる. 新しい制度の導入によって順位がたくさん落ちた棋士たちがいるが, 2008年 1月にランキング制度を改正した時に崔哲瀚は 5位が落ちたし, 内廼偉は 19位も落ちたし, 反対に韓尚勲は 8位も上がったことがある.

新しい制度は既存のランキング制度の問題点をすべて解決していることを分かる. 第一, 点数が手遅れになってから話していることを解決して実力の変化を直ちに反映する. これは毎月対局結果によって点数が調整される “点数直払制”であるからだ. (これに比べてボーナス制度は棋戦が終わるとボーナスを与える “点数後払い制”だ.) 第二, 囲碁実力をトーナメントのフレームに寄り掛かってはなく対局の勝敗に根拠して直接測定する. 加重値を棋戦等級と本戦, 予選, などで分けて決めたことは棋戦のフレームに影響を受ける点なのに, 伝統に付くのだ. 第三, レーティング点数が勝率期待値に根拠したことなので点数差を持って二人の棋士が対局する時に彼らの間の勝率を予測することができる. 第四, レーティング点数が勝負以外の要素に寄り掛からない. それで今より棋士だ年間対局数値ずっと小さかったし棋戦首都小さかった 2000年度から今までのレーティングを一貫的に分析することができる. これから賞金制が導入して対局の様相がたくさん変化しても新しい制度がこれを問題なしに扱うことができる. 五番目, レーティング点数が意味を持つ制度のでこれを分析して重要な研究ができる. 次の “囲碁実力と年の相関性”がその例だ. レーティング分析を通じてさまざまな研究をすれば韓国棋院の政策に役に立つ資料を供給することができるし, ファンの気を引く読み物を提供することができる.

他の長所をあげれば次のようだ. 六番目, もう 50年近く世界的に広く使われてよく知られた制度によることなので説明しなくても国際的に認定を受けるようになる. だから韓国棋院の英語ウェブサイトにレーティング制度を紹介してレーティング点数を積めば多くの外国囲碁ファンが関心を持つようになるでしょう. したがって韓国囲碁界の位相を高める結果をもたらすでしょう. 七番目, 統計的レーティング制度は長く間使われて来たからこれに対する研究がたくさんなっている. 八番目, 点数変動が毎対局の結果によって簡単な公式(公式 1, 2, 3b)によって計算されるので点数変動の内訳が透明だ. 九番目, デフレーション問題がよく解決された時に棋士ひとりひとりの成績が時間によってどんなに変わるのか分かって個人のキャリアのための計画を立てるのに重要な資料を提供することができる. このような資料は単純に現在のレーティングのみならずレーティングが増えている棋士が誰なのかを把握することで, 例えば韓国囲碁リーグの監督たちが選手を選抜するのに良い資料を提供することができる. また韓国棋院全体の実力の変化を研究して発展の姿を数量的に把握することができる. 将来, 韓国棋院が合理的なレーティング制度を先に取り入れて中国棋院や日本金の手本になってプロ棋士たちのための国際的統合レーティング制度を作るのに先導的役目ができる.

以上で見たように新しいレーティング制度は多くの長所を持っている. 新しい制度に慣れればこの長所たちをもっと理解するようになるでしょう. 今度月刊囲碁にレーティング分析の文を載せたが, 今後ともこのような文を載せて読者たちの興味をひくようにする予定だ.

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RE:韓国棋院のランキング制度 ( No.2 )
日時: 2007/07/04 12:35
名前: 囲碁データベース  <igoigo@jcom.home.ne.jp>

韓国のランキング制は2005年8月から実施された。韓国棋院は1年余の準備作業を終え、βバージョン1. 0を完了、配点基準と一緒に2005年8月ランキングを8月8日に発表した。棋士ランキングは50位までを毎月1回に公開する。等級点数は最近1年間の成績を対象に付与する。
ランキングポイント(RP)の配点方式は、基本点数(予選4点、本戦25点)と勝利点数(予選1点、本戦5点)、4強ボーナス点数(優勝250点、準優勝125点、3、4位60点)を合算するのが出発点。これに"棋戦加重値"を加え、"棋戦認定率"を掛ける。
棋戦加重値とは、出場棋士に支払われる実質賞金総額を基準にそれぞれの棋戦を順序化、10段階の加重値を細分化したもの。棋戦認定率は、棋士の出場範囲を勘案する装置。例えば全棋士が参加する世界棋戦を100%とすると国内予選なしに出場者が決まる海外棋戦成績は65〜80%だけ反映される。新鋭棋戦、女流棋戦のような制限棋戦は成績の40%だけ認定される。このようにして出された点数に勝利時に相手総点数の0.1%を追加したものが最終ランキングポイント(RP)となる。強者を破れば自己の点数も高まる。すべての棋士は基本点数1万点で出発する。
一時調子がよかったときにランキングポイント(RP)が特異点的に良くなる"フロッグ成績"が無限に反映される弊害を防ぐ"減価償却"方式も導入された。最近100日以内の成績だけ100%計算してくれ、以後30日ごとに10%ずつ評価が減り1年後には効果が消えるようにした。例を上げると、ある棋戦で優勝して100点のランキングポイント(RP)を獲得した場合、その得点は100日目以後からは90点、130日目以後には80点となり1年後には0点になる。
韓中天元戦、韓中新人王戦は公式棋戦と認定はするがランキングポイントには反映しないことにした。農心杯、囲碁リーグなど団体戦には優勝ボーナスを適用しないが、農心杯国内予選の場合5回戦から本戦点数を認定する。

韓国棋院プロ棋士ランキング制度の概要
原則的に毎月1日、月1回発表する。順位は発表日から過去1年間の成績を基準とし、50位までを発表する。

◆対局による点数の区分
-全棋士に基本点数1万点を付与
-対局点数は予選と本戦を区分して加算
-対局点数は敗者と不参加者を区分して加算

※予選4点/本戦25点
※1次予選から参加した棋士が予選(平均5回戦)を通過した場合25点(勝利点数を含む)を獲得する。これは本戦シード時と同じ点数となる。予選通過に伴うボーナス点数はありません。
※SKガス杯の最終順位戦は本戦以後の別途対局と認定し、基本点数には加算しません。
※韓中天元戦、韓中新人王戦のような棋戦は公式対局には認定するが、対局点数は付与しません。
※例外:農民辛ラーメン杯の予選5回戦、王位戦のような統合予選を行う棋戦は原則として16強戦から対局点数を付与します。

◆棋戦による点数の区分
・全棋士が参加する棋戦は点数を100%評価する
・選抜戦を行わない海外開催国際棋戦は成績の65%〜80%を評価。
・新鋭棋戦、女流棋戦などの制限棋戦は40%を評価。

※例えば国際棋戦の場合、
‐LG杯など全棋士が参加する世界棋戦は100%認定。
‐トヨタ&デンソー杯のように国内予選なしに32強戦を行う棋戦は成績の80%を反映。
‐富士通杯は24強戦を75%、中環杯は16強戦を70%、TV囲碁アジアのような8強戦基準になる棋戦は65%を反映する。
‐正官庄杯の場合は制限棋戦なので40%を認定する。

◆対局成績による点数の区分
-対局勝者には勝利点数を付与します。――予選1点/本戦5点
-優勝から4強まではボーナス点数を付与します。――優勝250点/準優勝125点/3位85点/4位60点
※団体戦の場合(農心杯、CSK杯、韓国囲碁リーグ、囲碁マスターズ戦など)はボーナス点数を付与しません。

◆棋戦に序列加重
-賞金総額(対局料を包含した賞金総額を本戦理想対局方法で割り戻した値)を基準に1位から10位まで棋戦の序列を算定します。
-序列加重の基準となる賞金総額は棋戦の総規模から行事費用を除外した金額(対局料包含)。

※(例)名人戦のように本戦が8強の場合は加重値が上がります。KBS杯囲碁王戦のような場合は敗者復活方式のため24強戦となり、対局数が多いので加重値が下がります。また棋戦規模が大きいが本戦対局数の多い韓国囲碁リーグとSKガス杯は加重値が相対的に小さくなります。

-棋戦の総規模より賞金総額がランキング点数に大きな影響を与えます。
-賞金総額が高い棋戦ほど大きな加重値を得るようになります。
-棋戦に加重する序列は国際棋戦と国内棋戦を区分しないでいっしょに算定します。
-加重序列は本院および主催社、後援社の事情があり外部には公開しません。

◆対局相手の評価
- 対局で勝利した場合、相手の全体点数の0.1%を勝利者が獲得します。

(例)A九段が21,500点の場合,A九段に勝利すると22点(四捨五入)を追加で得ることになります。

-上位ランキング者に勝利するほど高い点数を獲得することができるようになります。

◆減価償却
-最近100日間の成績は100%反映し、以後30日ごとに10%ずつ差し引きます。したがって直近の成績が優秀な棋士ほど高い点数を得ることになります。

※A棋戦優勝が2005年1月1日にあり、優勝点数が100点と仮定すると、100日以後からは90点になり、以後30日ごとに10点ずつ削減されて1年経った時点で0点になります。
※減価償却はすべての対局に一様に適用されます。

-それぞれの対局の減価償却する最終点数は、以下の算定式で計算されます。
 [(A×B)×C]+D
A:対局獲得点数(それぞれの対局の基本点数+勝利点数+ボーナス点数)
B:棋戦加重
C:棋戦認定率
D:相手評価点数
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