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日本の囲碁対局サーバの歴史を知りたい
日時: 2002/11/04 13:31
名前: 囲碁データベース   <igo@fin.ne.jp>

いつごろから囲碁サイトが増え始めたのか。日本の囲碁対局サーバの歴史を知りたいのですが…
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Re: 日本の囲碁対局サーバの歴史を知りたい ( No.1 )
日時: 2007/10/28 13:34
名前: 囲碁データベース  <igo@fin.ne.jp>

1992年〜1997年
インターネットを使ったネット対局場IGSが1992年2月17日に開放され、世界中の囲碁ファンがネット対局の魅力に取りつかれた。当時IGSは米国の大学にサーバをおき、ボランティアによって運営された。24時間無料で対局ができ、世界中の囲碁ファンがここに集まった。しかし間もなく運営に行き詰まり、1995年始めに韓国の商用ゲームサイトに買い取られ、韓国のネット対局者は無料でIGSで対局することができなくなった。1998年11月には日本のゲームサイト・パンダネットに買い取られて、日本・韓国のネット対局者が無料でIGSで対局することができなくなった。

1998年〜1999年
それまでインターネットでネット対局サービスする所はIGSしかなく、しかも無料だったため対抗馬が出てこなかったが、IGSが1998年11月から日本でも有料化されるのに備えて、日本の囲碁ファンはIGS以外のインターネット対局場として無料のインターネット対局場「WING」を1997年11月に有志で立ち上げた。またIGSはtelnet方式のため操作が難しかったが、東芝情報システムズがJAVAを利用した操作しやすい対局ソフトを開発し、世界初のJAVA型インターネット碁会所として「WWGo」のサービスを開始した。この後を追うように1999年8月には「Yahoo!JAPAN」がゲームサイトでネット碁会所を開設し、JAVA型の対局ソフトを使って囲碁のネット対局サービスを開始した。それまでネット対局ファンは無料のネット対局場の「WING」か「WWGo」でネット対局を楽しんでいたが、「Yahoo!JAPAN」の登場により、「Yahoo!JAPAN」、「WWGo」、「WING」が日本での三大メジャーサイトとなった。

2000年〜2002年
2000年ごとから日本で囲碁対局サイトが増加し始めた。増えた原因は、(1)国内ポータルサイトが集客手段としてゲームサイトを設けその中に囲碁サイトがあったこと。(2)ゲームサイト先進国の韓国が日本に進出しその中に囲碁サイトがあったこと。(3)パソコン通信業者がインターネット通信に通信経路を変更しインターネット囲碁サイトが増えたこと。
これらの影響で2000年には日本国内の囲碁サイトは30数個となった。しかし、平日の夜間に50人以上の参加者を集めることができる囲碁サイトは数サイトしかなく、生き残る囲碁サイトは少なかった。国内のゲームサイトはポータルサイトの統合に合わせて集約され、韓国のゲームサイトは日本での有料化の見通しが立たず撤退し、パソコン通信系のサイトは既存の利用者の転換を進めたが、新たな利用者を増やすことはできなかった。この頃の三大メジャーサイトは「Yahoo!JAPAN」、「パンダ(IGS)」、「WWGo」などであった。2001年10月から2003年3月までテレビ放送された「ヒカルの碁」で進藤ヒカルに取り付いた藤原サイがインターネットで碁を打つ場面があるが、これは「パンダ(IGS)」、「WWGo」がモデルとなっている。

2003年〜2004年
日本で囲碁サイトの淘汰が進んだ2003年以降、世界ネット囲碁界では韓国系囲碁サイト「サイバーオロ」の台頭、囲碁対局サイトの老舗「IGSパンダ」の退潮が同時進行した。韓国系囲碁サイト「サイバーオロ」は韓国国内で地歩を固めると中国進出を果たし、登録会員数を30万人とし世界一の会員数となった。その後も日本棋院と提携して2004年10月に日本進出を果たし、台湾棋院と提携して台湾進出を果たした。各国との提携戦略で囲碁サイト・コングリマリッド路線を邁進し始めた。一方、囲碁対局サイトの老舗「IGSパンダ」は、日本会員の増加に伴って認定段級位のインフレが始まり、欧米の囲碁ファンは弱い高段者が増えた「IGSパンダ」を嫌って無料ネット対局場「KSG」に移り始めた。この当時、世界の三大メジャーサイトは「サイバーオロ」(韓国系)、「聯衆」(中国系)、「IGSパンダ」(日本系)となった。

2005年〜2007年
世界ネット囲碁界の潮流は2004年に日本にも上陸する。韓国系囲碁サイト「サイバーオロ」はパンダネットを退けて日本棋院の正式囲碁サイトとなり、2004年10月に「幽玄の間(日本棋院)」が開設される。一方、日本棋院の正式囲碁サイト争いに敗れたパンダネットは、日本人会員増加策として新聞社と提携して、新聞社の囲碁サイトにパンダネットのポータルを設ける型で対抗した。東芝が運営していた「WWGo」は無料会員は一定に抱えたが、有料会員数が伸びず、赤字のまま2006年4月1日に独立系サイト運営会社に事業売却された。関西棋院のネット対局場「関棋ネット」は関西棋院独自運営を諦め、2006年4月10日から韓国系囲碁サイト「Tygem」に対局場運営を移された。この結果、日本の三大メジャーサイトは「Yahoo!JAPAN」、「パンダ(IGS)」、「幽玄の間(日本棋院)」となった。

2008年〜
日本の囲碁人口の減少が影響して、日本のネット囲碁人口は思ったほど伸びなかった。結果として、ネット対局場間でネット囲碁利用者の奪い合いが行われ、競争に敗れたネット対局場は淘汰されていった。2008年4月1日に関西棋院のネット対局場「関棋ネット」はパンダネットと提携して「まいど!」となったのに続き、2008年7月1日には「WWGo」がパンダネットに吸収され、「WWGo(World Web Go) powerd by パンダネット」として有料サイトになった。2008年に入り日本のネット対局場は再編が進み、日本の三大メジャーサイトは「幽玄の間(日本棋院)」、「パンダ(IGS)」、「Yahoo!JAPAN」となった
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