桑本晋平
くわもと しんぺい
Kuwamoto Shinpei

1972年6月5日生れ

島根県出身
本間明男八段門下。1992年4月1日入段。1995年二段、1996年三段、1998年四段、1999年五段。2006年4月1日六段(賞金ランクで昇段)。2016年12月23日七段(勝ち数=120勝昇段)。
棋風:
揮毫:

日本棋院の情報
【2008年1月25日 読売新聞(島根版)】
1月12日、出雲市高松町の高松コミュニティセンターに子どもたちが次々と集まってきた。対局前に見せていた笑顔が碁盤を前にすると引き締まった。毎週土曜に日本棋院東京本院の桑本晋平六段(35)が指導する囲碁教室の一コマだ。桑本六段は出雲市大社町出身で、東京から同市に拠点を移して活躍。棋聖戦益田対局でもスタッフとして指導碁などを担当する。
子どもたちに手製の詰め碁を解かせて棋譜を並べさせる。それが終われば、組み合わせを決めて対局。囲碁を題材にした漫画の影響で、子どもに囲碁ブームが起こった10年前から、東京の日本棋院の教室で指導してきた。その経験が、出雲でも生きている。「子どもは目に見えて上達する。それがうれしいんです」」。桑本六段は笑顔を見せる。
桑本六段は市立荒木小4年の時に友達の父から教わり、囲碁と出会った。中学2年でプロを目指して上京し本間明男八段に入門、1992年にプロ試験に合格した。戦績は209勝187敗2分。1998年には棋聖戦三段戦で優勝している。桑本六段が帰郷したのは2006年秋。体調に不安を抱えていたこともあり、出雲で冷静に自分を見つめてみようと思った。将棋の里見香奈女流初段が出雲から東京や大阪へ対局に向かう姿も刺激になった。
昨年の成績は11勝11敗の五分。「前半は6勝1敗だったが、帳尻を合わせてしまった」と悔しがる。対局はほとんどが東京で、上京するのは体力的に厳しい。だが、地方在住の棋士は貴重な存在で、日本棋院は「地方での囲碁普及に欠かせない存在」と評価する。出雲市での囲碁教室は昨春、地元指導者から引き継いだ。初段以上が対象で、桑本六段の指導が始まって、生徒は5人から小学生〜高校生の14人に増えた。中には桑本六段の子どものころを上回る実力の小学生もいる。桑本六段は「将来のプロ棋士をここで育てたい」と語る。出雲の子どもたちに寄せる期待は大きい。