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アルファ碁同士の棋譜公開 碁界騒然「見たことない」
【2017年6月2日 朝日新聞社】

世界最強棋士との三番勝負で完勝した囲碁AI(人工知能)「アルファ碁」を開発したグーグル傘下の英ディープマインド社が、対局に備えて積み重ねたアルファ碁同士による自己対戦の棋譜50局を公開した。棋士の理解を超える着手の連続に、「こんな碁はいまだかつて見たことがない」と碁界は騒然としている。

革新的な技術「ディープラーニング(深層学習)」を導入したアルファ碁は、高段者の棋譜を写真のように画像として読み込み、各局面に応じた好手を学習。人間の残す棋譜だけでは教材が足りず、アルファ碁同士が自己対戦を繰り返して能力を高めたが、その棋譜はほとんど非公表だった。アルファ碁は5月23〜27日、中国の世界最強棋士、柯潔(かけつ)九段を3戦全勝で圧倒。その後、ディープマインド社は「囲碁ファンへのスペシャルギフト」として棋譜50局を自社のホームページに公開した。手数が進んだ特殊な状況に限り有効とされていた「星への三々(さんさん)入り」を序盤の早いうちに互いに打ち合ったり、双方の石がぶつかり合って手抜きがしにくい接触戦のさなかに戦いを放置して他方面に転戦したり。これまでの常識では考えられない着手の連続にプロ棋士らは驚愕(きょうがく)した。
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