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次期本因坊戦 藤沢里菜、女性初リーグ目指す
【2017年5月14日 毎日新聞東京朝刊「囲碁・将棋スペシャル」(金沢盛栄)】

本因坊文裕(井山裕太九段)に本木克弥八段が挑戦する第72期本因坊戦七番勝負は5月9日、岐阜市で開幕。文裕がさい先よい1勝をあげた。一方、次期も着々と進み、リーグ入り直前、第73期本因坊戦最終予選の32人が出そろった。5月25日から順次打たれ、9月上旬には、黄金の椅子4席が確定する。四つの組に分かれたトーナメント表。いずれの組も若手からベテランまでまんべんなく入った感がある。最年少は17歳の芝野虎丸三段、最年長は58歳の小林覚九段。囲碁界の情報通、張豊猷八段に各組を占ってもらった。

(1)組。四天王の一人である張栩九段は陥落からの再出発。18期連続、18回目のリーグ入りを目指す。「17歳の芝野君と19歳の許家元四段は共にポスト文裕の有力候補。注目です」
(2)組。今や文裕の後継者ともいえる一力遼七段は2度目のリーグ入りを目指す。王銘宛九段との初戦はいきなりの好カード。「ベテランの銘宛先生は最近好調。AI(人工知能)の手法を取り入れて、さらに進化しています」
(3)組。女流2冠の藤沢里菜三段(18)は前期に続いての最終入り。女流のリーグ入りとなれば、初の快挙となる。1回戦の相手は平田智也七段(23)。全4組の中でも一番の好カードだろう。高尾紳路名人は陥落から出直しで、14期連続、14回目を目指す。予選A決勝で実力者、河野臨九段を破り、最終入りを決めた大西研也三段(21)も注目だ。「藤沢さんがどこまでいけるか。関西棋院所属の若手、余正麒七段も実力者です」
(4)組。余と並ぶ関西棋院の二枚看板、結城聡九段は陥落から、2期連続10回目のリーグ入りがかかる。45歳の結城をはじめ、小林、清成哲也九段(55)、彦坂直人九段(55)と、ベテランが目立つ。「実力者ぞろいで、最激戦区でしょう」
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