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将棋・囲碁タイトル戦 張り詰めた静寂の中ではまばたきもできない
【2017年4月30日 産経新聞「編集局から」(副編集長 小川記代子)】

将棋や囲碁のタイトル戦のあの雰囲気を紙面で伝えるのは難しい。関係者しか入れない対局室はピンと張り詰めた空気、しわぶき一つない静寂。先だって井山裕太十段が防衛した囲碁タイトル戦「十段戦」でも、まばたきするにも抵抗があった。主催社として3年間、対局室に入った。将棋にも囲碁にもまったく縁はなかったが、異次元の空気に圧倒された。記者になってよかったと思えるできごとだった。あの奥深さを何とか伝えたい。(略) 十段戦第2局を開催した大分県宇佐市で奔走した若い市職員から電話をもらった。「また来てください」。熱い声だった。仲間が増えた。
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