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俳優の山本圭さん死去 81歳 兄の学「私など足元にも及ばぬ名優でした」
【2022年4月26日(火) スポニチアネックス
 テレビドラマ「若者たち」や「ひとつ屋根の下」などで活躍した俳優の山本圭(やまもと・けい)さんが3月31日午前9時20分、肺炎のため死去した。81歳。大阪府出身。葬儀・告別式は近親者で行った。喪主は長女慧美(えみ)さん。シェークスピア劇など硬派な舞台俳優としての顔も持ちながら、若者向けの人気ドラマでも悪役や父親役などを幅広く演じ分け、演技派として知られた。関係者によると、山本さんは20年7月に都内の自宅で転倒し、頭を強打。目の奥の「網膜」に血がたまる状態が慢性化した。さらに今年3月中旬、帯状疱疹(ほうしん)を患い、体調が悪化して入院していたという。兄で俳優の学(85)は3月下旬に電話をしたといい「“近く退院するから食事しよう”と言っていたのに、あまりの早さにぼうぜんとしています」とショックを隠せない。最期はみとれず、弟で俳優の亘(せん、79)とともに家族葬でお別れした。「私など足元にも及ばぬ名優でした」としのんだ。山本さんは19年11月に妻で囲碁棋士の小川誠子さん(享年68)に先立たれた。20年2月のお別れ会では「70歳までは囲碁を打ちたいと言っていたのに」と妻の無念の思いを出席者に伝えていた。ドラマや映画に欠かせない名脇役だった。山本さんを全国区の人気に押し上げたのは、両親を亡くした5人のきょうだいがたくましく生きていく66年の青春ドラマ「若者たち」(フジテレビ)。故田中邦衛さん演じる長男、故橋本功さん演じる次男に続く、理屈っぽい三男を演じ、脚光を浴びた。「若者たち」はドラマ終了後に映画版が3作品製作され、67年には毎日映画コンクールで山本さんが男優助演賞を受賞した。60年に俳優座養成所12期生となり、63年に正式に入団した。62年に父方の叔父、山本薩夫監督(83年死去、享年73)が手掛けた映画「乳房を抱く娘たち」でデビューした。舞台俳優としても知られ、シェークスピア作の「ハムレット」「リア王」などに出演。演劇界では「硬派」「実力派」と言われる一方で、映像作品では親しみやすいキャラクターを演じた。社会現象となったフジテレビのホームドラマ「ひとつ屋根の下」シリーズでは、家族を温かく見守る医師役。若者に人気のドラマ「SP 警視庁警備部警護課第四係」(フジ)にも出演し、最近では19〜20年放送のテレビ朝日ドラマ「やすらぎの刻〜道」にも出演。硬軟演じ分け、実力派の脇役として存在感を示した。

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