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一力遼九段、井山裕太五冠に挑む 13日から第46期棋聖戦7番勝負
【2022年1月12日(水) 河北新報(河北新報囲碁記者 田中章)】
[一力 遼(いちりき・りょう)]2010年にプロ入り。14年に16歳9カ月の史上最年少で棋聖戦リーグ入り。20年九段。14年、若手の国際棋戦、グロービス杯で優勝し、同年新人王戦も制す。20年、第45期碁聖戦で初の七大タイトルを獲得。同年12月、井山棋聖から天元を奪取し二冠に。日本棋院東京本院所属、宋光復九段門下。仙台市出身、24歳。

 囲碁の井山裕太棋聖(32)=名人、本因坊、王座、碁聖=に仙台市出身の一力遼九段(24)が挑戦する第46期棋聖戦7番勝負(読売新聞社主催)の第1局が13、14の両日、東京で打たれる。

 井山棋聖は10連覇が懸かり、一力九段は初の棋聖位獲得を目指す。昨年、一力九段は碁聖防衛戦と名人挑戦で井山棋聖をかど番に追い込みながら逆転で敗れた。棋聖戦はそのリベンジ対局となる。一力九段は棋聖戦最上位のSリーグで5戦全勝して1位となり、挑戦者を決める各リーグトップによるトーナメントの決勝でも勝ち、2018年以来、4期ぶり2度目の挑戦者となった。井山棋聖とは今回で9度目のタイトル戦となる。18年の棋聖戦では4戦全敗だったが、6度目となった20年の天元戦では3勝2敗で初勝利を挙げた。しかし、昨年は初めて井山棋聖から挑戦を受けた碁聖防衛戦5番勝負を2勝3敗で落とし、挑戦した名人戦7番勝負でも3勝4敗で敗れた。一力九段は昨年の天元防衛戦でも若い関航太郎八段(20)に敗れ、無冠になった。「ゼロからやり直す」と棋聖戦に再起を懸ける。井山棋聖は17年、2度目の七大タイトル同時制覇を達成した後、翌年から碁聖、天元などを失って三冠に後退。しかし、昨年は碁聖、王座を獲得して五冠に復帰した。2人の対局はこれまで井山棋聖の30勝17敗。だが、直近の3年を見ると12勝9敗と接近している。全敗した4年前の棋聖戦と違い、拮抗(きっこう)した好勝負が期待できそうだ。

▽第1局  1月13、14日 東京都文京区「ホテル椿山荘東京」
▽第2局  1月21、22日 千葉県勝浦市「勝浦ホテル三日月」
▽第3局  2月4、5日   長崎県西海市「オリーブベイホテル」
▽第4局  2月18、19日 甲府市「常磐ホテル」
▽第5局  3月3、4日   神奈川県箱根町「ホテル花月園」
▽第6局  3月10、11日 神奈川県箱根町「ホテル花月園」
▽第7局  3月17、18日 京都市「仁和寺」


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