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孤高の天才!? 鈴木伸二七段に質問
【2021年11月23日(火) NHKテキストビュー
下島陽平(しもじま・ようへい)八段が棋士たちにインタビューする人気連載「おしえて!先生たち〜!」。10月号に登場するのは鈴木伸二(すずき・しんじ)七段です。

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「当代随一の本格派」
同じように思っている棋士は多いはず。もしも囲碁界の七不思議があるなら、この人にいまだビッグタイトルがないことが、その一つに挙げられるのではないか。鈴木伸二七段。通称「ウニ」。実は僕自身、ほとんどお話ししたこともなく、ただただ棋譜を見て、なんと美しい碁を打つんだ!とほれぼれしながら鑑賞している棋士である。いつかこの人に、いろいろ聞いてみたいと思っていた。しかし、あまり面識もないのに「ウニ」と呼び捨てはいけないか…? 「ウニさん」?「ウニどん」…? ところでなぜ「ウニ」??早速、昨今どうしても避けて通れない、AIについて…。自分はAIがあまり好きではないが、時代の流れに飲み込まれ最近では使うようになった。でも、できたら使わずにやり過ごしたいが…。

■AIを使わなくても強くなれますか?
「使わなくても強くなると思います。結局はAIが示した手をそしゃくして理解する能力、それを踏まえての研究量、詰碁などで鍛えた読みの能力など、その人の努力とセンスが必要で、AIをむやみに使うと大ケガする気がします」。うーん、どこか哲学的な答えだ。結局は使う者がいかに自分に合った使い方をするか?ということだろう。

■歴史上、最強の棋士は誰だと思いますか?
「道策先生ですかね。強い人のマネをすると少し勝率が上がることもありますが、自分の能力をはるかに超えた強さの人のマネをするとケガします。昔、道策先生の打碁集を並べて何となくマネしようとして酷(ひど)い目に遭って、AIを適当にマネして酷い目に遭った時と近い感覚を受けました」。おー! 本因坊道策! 歴代最強論議になると、必ず挙がる名前である。自分なんかは難しくてよく分からないが、華麗なイメージがある。

※続きはテキストでお楽しみください。
※段位・タイトルはテキスト発売当時のものです。

■『NHK囲碁講座』2021年10月号より

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